指板上の音を把握する方法②(CAGED・スケール)
今回はマイナーコードトーンとマイナーペンタトニックスケールの考え方をご紹介します。
まずは、前回までのまとめです。
指板を把握し、自由に弾けるようになるには、
→度数の考え方を理解する、実音は気にしない
(度数は基準の音からの距離で数えること)
→どこを基準の音にするかは曲のキーやコードで決まる
(例えば曲のキーがCの場合、基準になるのはC(ド)の音なので5弦3Fや6弦8F)
→基準の音(R・ルート)から3度、5度にあたる音(コードトーン)を縦に覚える
→コードをジャラーンと弾き、R、3度、5度の音を使って音を出す
(度数をしっかり数えながら)
→半音下からのアプローチ(スライド・ハンマリング)を足す
→2度と6度を足す(結果的にメジャーペンタトニックスケールなった
ここまでやりました。
では、今回の解説していきます。
前回は明るいメジャーを学びましたが、今回は暗いマイナーです。
1からではなく、これまで学んできたことの応用で覚えられるのでご安心ください。
一旦R、3度、5度のメジャーコードトーン頭の中を戻します。
そして、3度を半音下げてm3度にします
3度が見えるおかげで、隣のm3度が非常に見えやすいと思います。
メジャーとマイナー、明暗の違いはこの1音が半音変わるだけです。
まずはこの位置を覚えましょう。
そしてCmコードをジャラーンと弾いて、これまでのように3音で音遊びをして響きと位置関係を覚えていきます。
前回まで同様、半音のアプローチももちろん使えます。
次にここに4度とm7度を足します。
これも前回のメジャーのように、規則性を自分なりに見つけて覚え、度数を意識しながら弾いてみます。
(4度はルートの真下、m7度は6度の上、Rの2F下など)
これがマイナーペンタトニックスケールです。メジャーの時と同様、コードトーン3音に2音を足して結果的にスケールに辿り着いた形です。
これでメジャーとマイナー両方のペンタトニックの度数を把握できました。
この基本系(3音のコードトーンと5音のペンタトニックスケール)さえ押さえておけば、他のスケールにも応用しやすくなります。
例)メジャーペンタトニックスケールに4度と7度を足したらメジャー(イオニアン)スケール
今まで使っていない音、度数についても、◯度の隣、○度の下、など1から覚えなくてもパッと連想しやすいので、メジャーとマイナーのペンタトニックまで辿り着ければ、ほぼほぼルートからの音、度数を全て把握できています。
ここまでの知識で、アドリブや即興、フレーズ作りが可能です。
いくつか例をあげますと、
・キーがCの曲でCメジャーのコードトーン、メジャーペンタトニックスケールを使う
・キーがCmの曲でCマイナーのコードトーン、マイナーペンタトニックスケールを使う
・ブルースでは4つ(メジャーマイナーのコードトーン、メジャーマイナーペンタ)全て使える
ただし、ここで重要なのが、使って良い度数、外れない音はわかっていても、カッコ良くは弾けるわけではないということです。
これまで学んできたものはあくまで知識、前提でであり、"使い方"を学ぶ必要があります。
カッコ良い使い方は、たくさんフレーズのコピー、アーティストの動画を見て、たくさん真似することでしていくことで学びます。
ここまで学んできた度数の知識と視覚的なイメージ、音の雰囲気をしっかり身につけていれば、コピーから自分のものにすることが可能です。
(定着していないとコピーして数日で忘れて、の繰り返しになります)
また、これまで3回に分けてご紹介してきた内容は、6弦をルート、基準とした場合の1つのボックスパターンにすぎません。
この縦に覚える形があと4パターン、全部で5種あり、これを覚えると指板上で使える横幅がどんどん増えていきます。
(6弦ルートが2種、5弦ルートが2種。4弦ルートが1種)
5つのボックスパターンを覚えることが指板上の音を把握し、自由に弾くことに繋がるのです。
そして、これが所謂CAGEDという考え方になります。
CAGEDについては、他のYouTubeやブログでたくさん紹介されているので簡単に説明します。
今まで基準となるルートを6弦とし、7F~10Fに配置する形の1つポジションで学んできました。(Eポジション)
これを5通りのポジションに分けて考えます。
上図のキーがCの場合、以下のような呼び方をします。
1~3F→Cポジション
3~5F→Aポジション
5~8F→Gポジション
8~10F→Eポジション
10~13F→Dポジション(画像には写っていませんが2弦13FにRがきます)
よく弾き語り等でみなさんも最初に覚えたローコードの形を連想させて名前がついています。
これまで1ポジションで学んだことが5ポジションで弾けるようになるという考え方ですが、大切なのは一気に全てを覚えようとしないことです
時間はかかりますが、焦らず、最小単位から少しずつ練習して身につけていきましょう。
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