YouTubeや教則本を見てもギターが上達しない理由
今回は、YouTubeや教則本を見ても上達しない理由について話したいと思います。
YouTubeで情報を発信している人や教則本を書いている人を批判したいわけでは決してなく、動画を見る側、教則本を見る側が今回ご紹介する視点・意識を持っていないと、どんなに観ても読んでも、自分自身に上手く反映できないので気をつけましょう、という内容です。
結論を先に申し上げますと、YouTubeや教則本をギターが見ても上達しない理由は、
"自分のレベルに合った情報を正しくキャッチすることは不可能だから" です。
いくつか例をあげて解説していきます。
例えば、これから速弾きに挑戦したいという方が速弾きの教則本を買ってきて、練習フレーズのtab譜をひたすら練習する。
これだとおそらくほとんどの方が弾けるようにならないと思います。
なぜなら本来踏むべきステップ・過程をすっ飛ばして最終段階から入ってしまっているからです。
例えば、これからアドリブに挑戦したいという方がYouTubeで「ギター アドリブ」と検索してペンタトニックスケールを覚えようという動画を観て、指の形でスケールを覚えて、何となく弾く。
これもアドリブというより外れない音を適当に羅列するだけになりがちで、この覚えてしまった形が先行して脳に定着してしまい、そこから先に進めなくなります。(アドリブの雰囲気を味わうくらいに留めるのは良い導入です)
本来踏むべきステップ・過程をすっ飛ばしてしまった結果です。
これらの例のように、"その人に今一番必要な練習は、自分自身ではわからないことが殆どです。
自分のレベルを正しく理解して、都度自分のレベルにあった情報のみを、膨大な量の情報の中から自分で取捨選択することは不可能です。
これがYouTubeや教則本を見てもギターが上達しない理由であり、ギター教室の存在意義もここにあります。
ではどうしたら良いかについては、誰かに観てもらうしかありません。
一人一人やりたいこと、できるようになりたいことは違いますし、そのために必要なことも違います。
例えるのであれば、病気や怪我で病院に行って診察診断してもらい、処方箋をもらって家でも薬を飲む・塗る、そんな感覚に近いかもしれません。
YouTubeも教則本も、知識の蓄えとして点で情報を集めるのには非常によい教材になりますし、点で集めてきたものが線になることでギターの知識は増えていくので、悪いことばかりでは当然ありません。
遠回りが結果的に近道になることもあります。
でも、最短で上手くなるには誰かに観てもらうのが一番効率が良いです。
その人のレベルを観て、その人にあった情報・やるべき練習・必要なことをタイムリーかつ的確に教えてくれるからです。
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